最近、ITニュースを騒がせていたiPhone4の受信状況に関する問題が終息を見せた。クパチーノのApple本社でJobsが釈明会見を実施。"We are not perfect. Phones aren't perfect"で始まる会見はなかなか面白い会見だった。そもそもiPhone4の問題が取りざたされていたはずなのに、BlackBerry、Droid、Windows Mobileなど競合スマートフォンでも同じ問題があると指摘して、まるで「赤信号みんなで渡れば怖くない」的な感じで、論点がすり替わってる(笑
とはいえ、そんな主張だけで乗り切れるわけはなく、アンテナ受信状況を正確に表示するiOS4.01をリリースし、絶縁体として作用するバンパーをiPhone4の購入者全員に無償配布するらしい。バンパーのコストってどれくらいなんだろう。100円だとしても3億だよな。それは大したことないとしても、それに対応するスタッフの人件費とかも乗ってくるから、それなりの代償だね。
ソフトウェアもそうだけど、問題が発覚されるのは、実際にサービスやプロダクトが世の中で使われるようになってから。こないだのトヨタ自動車のリコール問題も、製品を市場に出すということがいかに神経を使うことかということを教えてくれた。ナイスなプロダクトデザインと機能のトレードオフはよく言われたことだけど、ある程度問題が発生することを織り込んで、アフターマーケットでのサポートや問題に対するクイックかつ誠実な対応ができるようにしなければいけない。プロダクトを作り上げるだけで満足してはいけないね。
でも個人的には今回のケースは結構ラッキーな方だと思う。というのも、バンパーで乗り切れるというのは、そもそもバンパーは絶縁目的ではなく、ファッションとして導入予定だったから、デザインが著しく損なわれるわけでもない。自動車のリコールのように全て回収しなければならないような深刻な事態には至らなかったわけだし。いずれにせよ、今回の件でAppleのブランドに傷がつくわけじゃないんだろうな。ということで、問題が発生しても乗り切れるだけの顧客ロイヤリティを作るというのも非常に大事だわ。もちろん、繰り返したらファンは離れていくけどね。
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