妻と付き合っている頃、結婚する大分前は2人で六本木ヒルズの映画館によく行った。夜中に仕事を終えてレイトショーで「ハウルの動く城」を鑑賞したりした。で、映画館では決まってキャラメルポップコーンを頬張り「あ、キャラメルついているところばかり選んで食べてるでしょ!!」「えー、だってキャラメルポップコーンなんだもん、キャラメルついてないところ食べても意味ないじゃん」ていう火に油を注ぐような会話もしたっけ、と、売店でキャラメルポップコーンを買いながらノスタルジックな気分に浸ってしまった。まぁあまりにテンションが高すぎてMサイズを買ったんだけど、そこは抑えてSサイズにしておけばよかった。ちょっと大きすぎて結局食べきれなかったから。
肝心の映画について。『ハゲタカ』『ハゲタカ2』は原作を読んだことがあるので、話の伏線は何となく理解していたのですが、原作『レッドゾーン』は読んだことがないまま映画を見たので、映画と原作とどっちが面白いのかということについては全くジャッジできません。また、投資銀行やファンドなどキャピタルマーケットでの経験が無いので、企業買収の現場では本当にWar Roomや鷲津ファンドで行われていたような1分1秒を争うようなバリュエーションの算定や資金調達の交渉が行われているのか、そのリアリティについてもジャッジできません。ただ1つ映画というか、これまでの作品を通して思うのは、企業買収や事業再生という、経営層や資本家による「さじ加減」で全てが決定されてしまいそうなテーマを扱いつつも、ラインやスタッフの人間性も取材し、偏りの少ない人間味ある作品になっているのは評価できるポイントではないかと思います。特に今回も、自分は経営側の視点か、労働者側の視点か、どちらの人間なんだろうと映画を見ながらつくづく考えされられました。正直、金融業の人間は好きではありません。それは、自分で汗を流してお金を得ているわけではなく、結局他人の頑張りを横取りしているからです。もちろん、金融業は華やかで、経済的な魅力度は相当高いですが、コンサルティングで一緒にお客さんと現場で仕事をしていると、バリュエーションとか単純なフレームワークとかエクセルでの数値計算で論理的に物事が決まるというようなことは殆どなく、最終的にはどれだけ汗を流して頑張ったかによって業績が左右されると思います。勿論、投資して、リターンを回収する方がよっぽど胃も痛くなりませんし、よっぽど楽かもしれませんが。投資するなら、企業ではなく、コモディティにしてくれと思います。そこは単純に需要と供給の世界の話でしかないので。
しかし、映画の鷲津さんはあんまり格好よくなかった(笑)まぁそれくらいの愛嬌も必要ですかね。
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