2011年2月26日土曜日

Middle Age

Columbia Business SchoolのPrivate Equity ProgramとPrivate Equity/Venture Capital Clubの共催によるPrivate Equity / Venture Capital Annual Conferenceに出席してきた。ファイナンスの世界は僕にとってはニュースで見聞きする以外は未知の世界ではあったのだが、興味のある領域であるので統計学の授業をお休みして1日中カンファレンス会場にいた。
Key Note SpeechはCBSの卒業生であるRussell Carson。彼はPrivate EquityはMiddle Ageに到達したと言っていた。Private Equityというアセットクラスは投資手段のステージとしてかなり成熟してきているのと同時に、これまで追及してきたIRR20%という高いリターンが政府の規制、景気悪化などによって期待するパフォーマンスを上げることが難しくなっていると。あまりファイナンスに詳しくないので、間違っていることを書いているかもしれないが、ディールのストラクチャでリターンの勝負を決めるだけでなく、インダストリスペシャリストや経験豊富なシニアマネジメントを採用し、ポートフォリオ企業の収益性改善をしてリターンを上げていくような努力をしているとのことだった。特にプライシングやコストカットなどのターンアラウンドの専門家というのが必要と感じているらしい。そして、この傾向というのはどのファームにも当てはまるだろうということだった。非常にナイーブな考え方だが、個人的には投資して、その後リターンを絞りとっていくというのは何となく人間味が感じられない。だから投資先の価値向上に関与していくというのは理想的ではある。ただ、本質的には変わらないのだろう。少し違和感を感じたのは事実だが、内発的に変化の乏しい日本企業に対して外部から影響を及ぼしていくことが出来そうなPrivate Equityの必要性というのは少なからずあるのではないかと感じている。日本のPEマーケットに明るい知り合いに聞くと、Middle Ageどころか日本のマーケットは非常に小さく、なかなか経営者からポジティブに受け入れられないというのが現状らしいが、日本経済がが衰退している時にこそアグレッシブに変わるための原動力が必要だろう。先日、東京海上日動アセットマネジメントがアクティビストファンドを立ち上げるというニュースが出ていたが、外資系ファンドではなく日系ファンドによってどこまで雪解けができるのかというのは見てみたいところである。

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