2011年2月8日火曜日
ジレンマ
今日のStrategy FormulationはEily LilyのCSRに関するケースだったが、そこで面白いことが起こった。冒頭、「製薬会社は途上国や貧しい人たちに対してディスカウントを提供すべきか」という問いに対し、多くの学生からは「製薬会社は社会に対して貢献すべきであり、彼らが自主的にしようが、政府の規制により仕向けられようが、ディスカウントを提供すべきである」という意見が多数だった。で、教授が「じゃあ途上国で問題になっている結核と先進国で問題になっている糖尿病とどちらに注力すべきか?」という問いにシフトした時、これまで途上国保護に回っていた学生達が糖尿病治療薬への注力を支持しはじめた。結核の治療薬は製造プロセスが複雑(発酵プロセスなどを経るため)であり、コスト高な一方で、未だにグローバルの製薬市場で大きなシェアを占める先進国では糖尿病患者は食習慣の悪化などによって増える一方と市場のポテンシャルとしても収益性も高い。やっぱり自分がいざ意思決定をする身になってみると擬似的にであっても、こういった迷いが生じるのであろう。製薬会社のマネジメントって日々こういう倫理的ジレンマと隣り合わせなんだろうなと思った。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿