Corporate Financeの試験が終わった。試験時間は何と5時間。朝10時に始まって、午後3時までぶっ通しで試験。基本的な内容は企業のValuation。プロセスは大体決まっているので、Assumptionさえ間違っていなければ大丈夫だと思うが。必修科目の中でも、結構頑張って勉強した科目の1つなので報われるといいんだけどね。さて、Corporate Financeは実りがある授業であった一方、「こんなもんなのかなぁ」という若干の違和感も感じた授業の1つである。まずはその「あっさり」さ。「売上成長はXXXX年以降8%で・・」「Working Capitalは売上比率に一定で推移」「PP&EはXXXX年以降減価償却額のカバーのみ」など、バリュエーションをするためには様々な前提を置く。勿論、前提を置かないと将来予測など出来ないのだが、毎年8%成長するのって結構大変なんだけどな、と思う。日々の企業活動は決してコンピューターがシュミレーションをしている訳ではなく、人がビジネスを動かしている。だから何となく教室の中でエクセルに向かい、前提を色々と議論して「えいや」で前提を置いてバリュエーションを作っていくことに人間臭さを感じず、何となくもやもやした感じは拭えなかった。ただ回を重ねるごとに、ファイナンスの企業活動に対するインパクトも目の当たりにした。勿論、皮算用に尽きないものの、例えば資本構成を変えるだけで企業のバリュエーションは大きく変化する。どうだろう、この視点はコンサルタントには結構足りないのではないかと思う。というのも、コンサルタントはIncome Statementばかりに目を向けがちである。これはそもそものビジネスの性質上仕方のないことなのかもしれないとは思いつつも、企業価値向上のレバーに目を向けずに売上成長率とか利益率とかコスト削減がどれだけ実現出来たとかを「絶対値」として語るというのは決して必要十分ではないということを感じた。どれだけ高い売上成長を遂げても、どれだけコストを削減出来ても、それだけでは意味が無いし、キャッシュを生み出さなければ企業価値は向上しない。当初感じた人間臭さの無さに対する違和感というのは、実は相当にナイーブな考えだったんだなと感じた。
月並みだけど、企業というのが人で成り立っているということに対する認識と、総じて無機質な数字上の議論の両方に対してバランス感覚を持つことが大事なんだと思う。特に起業する人間、ジェネラルマネジメントやコンサルティングに進む人間は特にこのバランス感覚が重要ではなかろうか。ファイナンスに進む人間はきっと「あっさり」してないとやっていけないんだろうけどね(笑)
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